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第1部:「NYダウを、『析る』」

第2部:「米国経済・株式市場の見通し・ヘッジファンドの思考」


第2部
米国経済・株式市場の見通し・ヘッジファンドの思考 (2/3)
■米国株にとって、中国経済の減速は心理的な影響のみ
  

 もちろん、皆さんが不安を感じる材料もあるにはあります。そのひとつは中国です。昨夏、中国を代表する株価指数である上海総合指数が暴落しました。ただし、それまでに上海総合指数が2.5倍になったことはあまり報道されていません。しかも、それまではほとんど関連性がなかった中国経済と上海総合指数が、あたかも連動しているかのような報道を見て、中国経済に不安を感じる人が増えたのでしょう。中国経済が減速傾向にあることは、上海総合指数の暴落以前からわかっていたことなのに、です。
アメリカ株も、世界第2位の経済大国である中国の経済が減速したことを材料に下げました。ですが、中国の経済や株価はそもそも、アメリカの経済や株価にとって、それほど大きな影響を持つものでしょうか?
それを考えるヒントが、日本のバブル崩壊後の日経平均株価とNYダウの推移にあります。


当時の日本は世界第2位の経済大国で、GDPの規模は米国の3分の2にあたる約4兆ドルでした。ちなみに、今、世界2位の経済大国は中国で、GDPの規模は12兆ドル弱で、やはりアメリカの3分の2程度です。ここから90年代の日本と今の中国とを比較するのはフェアかなと考えています。さて、バブル崩壊で日経平均株価が30%暴落するとNYダウも20%程度下がりました。世界2位の国の株価が下がり始めたので、アメリカも無事ではいられないと考えられたのでしょう。しかし、その後、両国の株価は完全に違う道のりをたどっています。9~10カ月程度は連動したものの、以降は、その国のファンダメンタルズが株価に反映されたと言えるでしょう。今の中国株とアメリカ株でも同様のことが起きるだろうと考えています。

 というのは、米国は中国から多くのものを買っているものの、中国はアメリカからあまり買っていないからです。つまり、中国経済が悪化して中国からの輸入が減っても、アメリカは輸出の面ではあまり困りません。むしろ、中国経済が悪化しデフレ傾向になったら、アメリカは中国製品を安く買うことができるので、アメリカ経済にとってはプラスと言えるでしょう。中国に関しては、心理的な影響以外は気にする必要がないと考えています。


NYダウは大統領選が終わると上がる

 投資家の不安材料は、ほかにもいくつかあると思います。そのひとつがアメリカの大統領選挙ではないでしょうか。過去の傾向を見ると株式市場は選挙が大嫌いです。アメリカの大統領の任期は最大2期8年と決まっており、2期続いた大統領がやめるときはマーケットが不安を感じる傾向があります。


年初の株価下落は、大統領選挙に対する不透明要因が大きかったのではないでしょうか。ただ投資家の不安があったとしても、大統領選挙が終われば不安も終わります。過去にも大統領選の前には下がるものの、終わると上がるパターンが多く見受けられました。今回も同じパターンになる可能性が高いのではないかと考えています。





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